私島田文六は、江戸時代後期よりみぬめ脇浜を代々守る家系の長男として生を受けました。
神戸大空襲で幼くして父を亡くした私は、島田一族の長男として家業と一族を守るために、
戦後“鉄は国家なり” といわれた激動の鉄鋼業界を生き抜いてまいりました。
しかし、私は人生の晩年に40年務めた社長の座を解任され、オーナ権も喪失しました。
すべてを失った私の人生を、人は絶望と表現することでしょう。
ですが、これまで築いてきた成功や権力を失ったからこそ、私は一番大切なことに気づきました。
それは、私の中に眠っていた、伊勢の本家から受け継いだ“利他の精神” です。
わが一族の歴代の当主は、「本家は自分だけの利に走らず、一族や地域のために尽くせ」という
家訓に殉じ、みぬめ脇浜とこの地に暮らす人々を守ってまいりました。
この精神を感じたときに、島田一族の長男として家訓に恥じない生き方をしたい、
私は心からそう願いました。
そして、残りの人生をみぬめ脇浜とこの地に暮らす人々の発展に捧げることを決意し、
みぬめ脇浜エコロジー賛助会を設立いたしました。
当賛助会の取り組みについて、皆様にご賛同賜りご協力頂けましたら、とてもうれしく思います。