


私島田文六は、江戸時代後期よりみぬめ脇浜を代々守る家系の長男として生を受けました。
神戸大空襲で幼くして父を亡くした私は、島田一族の長男として家業と一族を守るために、
戦後“鉄は国家なり” といわれた激動の鉄鋼業界を生き抜いてまいりました。
しかし、私は人生の晩年に40年務めた社長の座を解任され、オーナ権も喪失しました。
すべてを失った私の人生を、人は絶望と表現することでしょう。
ですが、これまで築いてきた成功や権力を失ったからこそ、私は一番大切なことに気づきました。
それは、私の中に眠っていた、伊勢の本家から受け継いだ“利他の精神” です。
わが一族の歴代の当主は、「本家は自分だけの利に走らず、一族や地域のために尽くせ」という
家訓に殉じ、みぬめ脇浜とこの地に暮らす人々を守ってまいりました。
この精神を感じたときに、島田一族の長男として家訓に恥じない生き方をしたい、
私は心からそう願いました。
そして、残りの人生をみぬめ脇浜とこの地に暮らす人々の発展に捧げることを決意し、
みぬめ脇浜エコロジー賛助会を設立いたしました。
当賛助会の取り組みについて、皆様にご賛同賜りご協力頂けましたら、とてもうれしく思います。


「成功は一時のもの、勇気は一生のもの」という島田文六氏の生き方が伝わってくる。経営者にとって必読の書。
佐藤優(作家・元外務省主任分析官)
戦後の神戸を舞台にした小説。主人公島田文六は、神戸の海を代々守ってきた一族の跡取りとして生まれるが、神戸大空襲で父親を失い、親戚の家での居候生活を余儀なくされる。
そんな彼の心を癒したのは、馬だった。
後に文六は馬術競技の選手として、国体に出場、また東京オリンピックの選手候補にもなるが、家業である金属加工業の会社と家族を守るために、その道を断念。
日本の近代化が進み、「鉄は国家なり」の時代が到来する中で、文六は権力闘争の舞台裏で暗躍する。
しかし、彼はやがて権力の波に溺れていき、ついには家族や部下の裏切りにより、リーマンショックによる巨額投資損失事件を機に解任され、全てを失ってしまう・・・。)